2016年6月19日
駐車場とカーゲート。
テーマ:空間スケール考

「空間スケール考」、というカテゴリタイトルを付けたのですが、昔勤めていた住宅会社さんで外構設計をしていたとき、本社の方から頂いた、今でもバイブルにしているパワーポイントを出力した束のタイトルです。
そして、いざ、現場で外構のリフォームの依頼を受けだすと「ああああ」ということがとても多い。
今回は駐車スペースについて、です。
駐車スペースは、よく幅2.5m×奥行5mといわれることが多いです。
実際のところそう設計されていて動かしようのない場合も多々あります。
ですが、上の写真のような建物を少しへこませているという敷地条件で、道路から5mで設計されているという敷地が実は
たくさんあります。
(上の現場はそうではないのですが)。
そんな5mの奥行について考えてみると、意外と厄介です。
でも、実際のところ、できる限り建物を広くしたいというのはお客様、住宅の設計担当の方の心理。悪気があるわけではなく、限られた敷地条件の高槻市・枚方市・茨木市といった都市近郊エリアでは、なかなか難しいところがあります。
そんな中で「せっかく奮発していい車も買ったし、簡易的なカーゲートくらいは付けたいわあ」ということで、
ご依頼を頂くのですがなかなかご提案に苦難することがあるのです。
カーゲートの種類のおさらい
まず、カーゲートの種類について、おさらいです。
電動・手動はさておき一応これだけあります。
電動・手動はさておき一応これだけあります。

シャッターゲート。
便利だけど、とにかく値段が高い。
便利だけど、とにかく値段が高い。

跳ね上げ門扉又はオーバードア。
値段も適度で便利だけど、都心物件の場合、柱がゲート本体より後ろに来るので邪魔。
あと場合によっては先にカーポートを設置していると高さや柱位置の取り合いで設置が難しい場合がある。
値段も適度で便利だけど、都心物件の場合、柱がゲート本体より後ろに来るので邪魔。
あと場合によっては先にカーポートを設置していると高さや柱位置の取り合いで設置が難しい場合がある。

伸縮門扉、アコーディオン門扉。
価格は安いが、安く見える。
価格は安いが、安く見える。
他には
引戸→引きしろが取れるわけがない。
チェーンポール、バリカ→あくまで仕切っているだけ。
とそれぞれ長所短所が。
ここで注目していただきたいのが。。。
引戸→引きしろが取れるわけがない。
チェーンポール、バリカ→あくまで仕切っているだけ。
とそれぞれ長所短所が。
ここで注目していただきたいのが。。。

アコーディオン門扉。
取っ手を入れると意外と厚みがあります。
駐車スペースを5m 後ろはすぐ建物。
例えば、人気のファミリーカーでいくとのヴォクシー車体寸法は全幅で4,695mm。
奥行5mの駐車場だと30.5cmしか隙間がないのです。
オープン外構だと実際は分譲地などの場合、U字溝やL型側溝が整備されていて、オープンの状態だと多少前に出ていても問題ないかもしれないのですが、カーゲートは当然道路境界線をこえてはアウト。
例えばコストを安くということでアコーディオン門扉を付けると取っ手が道路境界より20cm程度後ろに下がったところにくるんです。
ヴォクシー置けません。
チェーンゲート。
風で揺れたら車に当ります。
加えて高槻市の場合新しい住宅地はともかく、古い住宅地の場合、側溝が敷地内敷地外全く統一されていません。
万が一溝が敷地内でその溝を入れて5mという設定なんてことになるととんでもないことになります。
建物の設計段階での配置決定のとき、駐車スペースは5m程度で設定するのであれば「ゲートは付けない」ことを前提で。
将来少しでもカーゲートを付ける可能性があるのであれば奥行6mは必ず確保。
あと、意外と盲点なのですが、建築設計図面は住宅会社さんにも寄りますが、寸法を外壁からではなく、建物の芯から追いかけて寸法を設定することが多いです。
初めての住まい作りで後から気付くことが多い、駐車スペースについて、でした。
取っ手を入れると意外と厚みがあります。
駐車スペースを5m 後ろはすぐ建物。
例えば、人気のファミリーカーでいくとのヴォクシー車体寸法は全幅で4,695mm。
奥行5mの駐車場だと30.5cmしか隙間がないのです。
オープン外構だと実際は分譲地などの場合、U字溝やL型側溝が整備されていて、オープンの状態だと多少前に出ていても問題ないかもしれないのですが、カーゲートは当然道路境界線をこえてはアウト。
例えばコストを安くということでアコーディオン門扉を付けると取っ手が道路境界より20cm程度後ろに下がったところにくるんです。
ヴォクシー置けません。
チェーンゲート。
風で揺れたら車に当ります。
加えて高槻市の場合新しい住宅地はともかく、古い住宅地の場合、側溝が敷地内敷地外全く統一されていません。
万が一溝が敷地内でその溝を入れて5mという設定なんてことになるととんでもないことになります。
建物の設計段階での配置決定のとき、駐車スペースは5m程度で設定するのであれば「ゲートは付けない」ことを前提で。
将来少しでもカーゲートを付ける可能性があるのであれば奥行6mは必ず確保。
あと、意外と盲点なのですが、建築設計図面は住宅会社さんにも寄りますが、寸法を外壁からではなく、建物の芯から追いかけて寸法を設定することが多いです。
初めての住まい作りで後から気付くことが多い、駐車スペースについて、でした。